自然と生活が調和した
環境を築くまち
(環境)
(1)自然環境と生活環境の保全
(2)循環型社会の形成
(3)再生可能エネルギーの推進と地球環境保全
政
基
本
目
標
4
自然と生活が調和した環境を築くまち
(環境)
■現状と課題
●自然保護・自然環境の保全
甲斐市の北部地域には森林が大きく広がっています。森林は地下水等の水資源のかん 養、生物の多様性や景観の保全等、地域の自然を守るうえで様々な役割を果たし、また、 二酸化炭素の吸収源として地球温暖化防止にも貢献しています。しかし、甲斐市におけ る林業は、安価な輸入材の普及により大きく衰退しているため、森林の保全活動を補っ ていく必要があります。
また、野生生物による農業被害は里山にまで及ぶため、生態系のバランスを考えた生 物多様性の確保や多様な自然環境の保全が課題となっています。
甲斐市の豊かな自然環境を維持することで良好な景観が保たれるため、新たに定めた 甲斐市景観条例及び景観計画と連携して取り組んでいく必要があります。
●水環境の保全
市内の水環境については、河川水、地下水、河川底質、焼却灰埋立地浸出水などにつ いて水質検査等が行われています。
事業所からの排水や家庭の生活排水等の影響により、一部の中小河川において汚れの 度合いを示す BOD※(生物化学的酸素要求量)など、「環境基準」が達成できていない 箇所が存在します。また、ごみの投棄や泥の堆積によって生じる流れの阻害も、汚れの 原因となっています。
悪臭や水質汚濁を防ぐため、し尿や生活排水を適切に処理するよう、広報での周知や 点検結果による指導を行っていますが、引き続き適切な処理方法を周知していく必要が あります。
今後は、総合的な水循環・水資源管理の観点からの水環境保全に取り組む必要があり ます。
政策
(1)自然環境と生活環境の保全
基本目標4
※BOD(生物化学的酸素要求量)
基
本
目
標
4
●公害の防止
甲斐市の公害の苦情相談には、日常生活から発生する水質汚濁、大気汚染、悪臭、騒 音のほか、不法投棄や害虫の発生、空き地に繁茂する雑草等に関するものが多く寄せら れています。山梨県の大気汚染に係る環境基準項目は、光化学オキシダント以外につい ては環境基準を満たしており、光化学オキシダントの未達成は全国的な傾向で、山梨県 内では首都圏地域からの大気汚染物質の移流によるものと推定されています。
今後とも、環境測定や公害防止規制基準の遵守指導など、公害防止に努めていく必要 があります。また、公害苦情への対応、不法投棄の監視強化を進めていくことも重要です。
●環境美化活動の推進
甲斐市では、自治会(区)、NPO 法人、ボランティア団体、小中学生等が環境美化活 動を積極的に展開しています。
また、市民の環境問題に対する意識も高く、ごみのポイ捨て、山や川へのごみ等の不 法投棄、地域の環境美化に対する関心が高くなっています。
今後とも、多くの市民が環境美化活動に取り組み、効率的・効果的に成果を上げるた めのシステムの構築を図っていくことが必要です。
●環境情報の提供と共有
望ましい環境像「快適な環境で健全な生活があるまち」を目指すには、市の施策だけ でなく、市民、事業者の積極的な取り組みが必要です。そのため、生活環境、自然環境、 地球環境の保全や循環型社会を形成していくにあたり、市からの環境に関する情報の提 供や環境教育・学習を充実させていくことが必要です。
■今後の施策の方向
①自然保護・自然環境の保全
森林の保全活動を推進し、地場産材の利活用の推進、間伐材の利用の促進を図り、「森 の緑の保全」に努めます。また、生態系のバランスを考えた野生生物の保護を進め、生 物多様性に関する市民の意識向上を図ります。さらに、農業基盤の整備、担い手の育成、 耕作放棄地の有効活用などを通じて「農の緑の保全」に努めます。
②水環境の保全
下水道の整備や合併浄化槽事業の推進、地域し尿処理施設等の適切な維持管理により 生活排水対策が推進され、河川等の水質浄化が行われています。今後も、水環境の維持・ 改善に努めていきます。
基
本
目
標
4
③公害の防止
良好な生活環境を保全するため、環境測定による監視体制を強化するとともに、公害 防止に関する規制基準の遵守を指導し、公害の防止に努めます。また、公害苦情への迅 速な対応、不法投棄の監視強化、空き地・空き家への指導、放射線の測定・情報提供、ペッ トの適正飼育指導、各種の公害防止のための啓発活動等を推進していきます。
公害等苦情発生状況
単位:件
年度 合計 大気汚染 水質汚染 騒音 悪臭 振動 その他
平成21年度 216 68 4 13 20 0 111
平成22年度 201 60 3 12 11 0 115
平成23年度 275 43 3 16 12 0 201
平成24年度 214 44 3 5 10 0 152
平成25年度 182 41 1 5 14 1 120
平成26年度 165 32 5 7 11 0 110
資料:環境課
④環境美化活動の推進
甲斐市では、自治会(区)を中心に環境美化活動が行われていますが、今後も自治会 (区)、NPO 法人、ボランティア団体等が行う環境美化活動を支援し、景観の保全・形
成活動との連携をとって進めていきます。
監視員による不法投棄の監視を継続して山間地域の不法投棄の防止を図ります。
⑤環境情報の提供と共有
環境に関するトピックスや最新情報、イベント開催等の情報を提供します。また、広 聴の充実を図り、市民の要望の反映に努めます。
基
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目
標
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●成果指標
達成目標指標 (平成26年度)現状値 平成32年度目標値 平成37年度目標値
自然保護活動に参加する市民の割合 12.0% 16.0% 18.0%
環境学習イベント延べ参加人数 216人 250人 300人
自然環境保全地域の指定数 1か所 1か所 1か所
公害苦情の件数 165件 150件 130件
生活排水クリーン処理率 91.1% 93.0% 95.0%
平均BOD値が3mg/ℓ以下の中小
河川の割合 89.5% 92.0% 94.0%
●関連個別計画
計画名 計画期間
基
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目
標
4
■現状と課題
●廃棄物の発生抑制・リサイクルの推進
廃棄物の発生は、処分場の処理費や処理能力の問題もさることながら、大量生産・大 量流通・大量消費・大量廃棄による環境負荷の増大を助長します。リデュース・リユース・ リサイクル・リフューズの 4 R※においても、特にリデュースによる廃棄物の発生抑制 が重要です。
甲斐市の廃棄物リサイクル量は、廃棄物発生量の減少と同様に年々減少傾向にありま すが、リサイクル率はほとんど変わらず、ここ数年は約 16%で推移しています。今後も、 さらなるリサイクル率の向上を目指して取り組む必要があります。
●広域ごみ・し尿処理施設の充実
甲斐市では、中巨摩地区広域事務組合と峡北広域行政事務組合の 2 つの広域事務組合 でごみや浄化槽汚泥の処理を行っています。2 つの広域事務組合にまたがるため施設の 建て替えや改修等の負担が課題となっており、今後のあり方を検討する必要があります。
ごみ処理の状況
単位:トン
年度 一般ごみ 資源ごみ 回収運動有価物
可燃ごみ 不燃ごみ 粗大ごみ
平成21年度 15,477.4 1,136.6 350.5 1,035.8 2,228.7
平成22年度 15,354.9 1,111.5 365.1 1,107.4 2,093.0
平成23年度 15,325.7 1,122.2 355.6 1,163.4 1,966.3
平成24年度 15,299.4 1,077.6 291.4 1,234.3 1,887.6
平成25年度 14,950.8 1,056.5 317.6 1,275.6 1,745.7
平成26年度 14,988.4 1,034.9 335.6 1,380.0 1,541.1
資料:環境課
政策
(2)循環型社会の形成
※4R
基
本
目
標
4
●循環型社会の確立
循環型社会の確立のため、甲斐市では平成 23 年度に甲斐市環境基本計画を策定しま した。それを受けてごみ減量化のため、平成 26 年度から 5 年間をかけて、市内小・中 学校の給食残渣を用いた液肥製造の実証実験を開始しました。今後、実証実験の結果に 基づき、生成される液肥の有効活用先等を拡充していく必要があります。
また、学校だけでなく一般家庭の食品残渣回収も視野に入れていくことも検討課題と なっています。
その他にも、再生資源の活用を積極的に図り、資源循環型社会を推進していく必要が あります。
■今後の施策の方向
①廃棄物の発生抑制・リサイクルの推進
廃棄物の発生・排出の抑制を図るとともにリサイクル率の向上を図るため、引き続き 各種の啓発活動等を推進していきます。
②広域ごみ・し尿処理施設の充実
中巨摩地区広域事務組合と峡北広域行政事務組合の施設の適切な維持管理に努め、費 用負担の軽減を図るとともに、今後の効率的なごみ・し尿処理施設のあり方について検 討していきます。
③循環型社会の確立
ごみの減量化のために、市内小・中学校の給食残渣を用いた液肥の活用先を開拓して いきます。将来的には、一般家庭の食品残渣回収も視野に入れ、甲斐市がバイオマス産 業都市※として発展していくための主要事業として位置づけていきます。
●成果指標
達成目標指標 (平成26年度)現状値 平成32年度目標値 平成37年度目標値
家庭系ごみのリサイクル率 15.2% 17.0% 19.0%
一人1日あたりの家庭系ごみの排出量
(資源物を除く) 601.8g 590.0g 580.0g
※バイオマス産業都市
基
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目
標
4
●関連個別計画
計画名 計画期間
甲斐市環境基本計画 平成24年度~平成33年度
一般廃棄物処理基本計画 平成20年度~平成29年度
基
本
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標
4
政策
(3)再生可能エネルギーの推進と地球環境保全
■現状と課題
●再生可能エネルギーの利用促進
現在、甲斐市でも再生可能エネルギー設備の導入が積極的に進められており、公共施 設に太陽光発電設備や地下水熱・地中熱を利用したヒートポンプを導入しています。
福島第一原子力発電所の事故以来、電力供給が不安定な状況にあり、災害時対策とし ても自立分散型の再生可能エネルギーは注目を集めています。さらに、気候変動・地球 温暖化の防止・緩和のためにも再生可能エネルギーの利用を促進する必要があります。
●バイオマスの活用推進
甲斐市では、身近な地域資源であるバイオマス※については、甲斐市バイオマス活用 推進計画に基づき、生ごみの液肥・堆肥化や廃食用油の燃料化等の取り組みを行ってい ますが、利用率が低く、有効活用が図られていない状況であるため、今後は、地域に存 在するバイオマスの活用をより一層推進していく必要があります。
また、国の 7 府省が連携して支援を進める「バイオマス産業都市」の認定により、甲 斐市バイオマス産業都市構想の実現に向けた取り組みを推進する必要があります。
●地球温暖化の防止
山梨県では、平成 32 年度までに平成 22 年度比 16.0%の CO₂ の削減を目標とし、 平成 62 年度までに「CO₂ ゼロやまなし」の実現を目指すこととしています。甲斐市に おいても「甲斐市地球温暖化対策実行計画」に基づき、市の施設等における温室効果ガ スの排出削減に取り組んでいます。
今後は、市民及び事業者等を含めた市全域の温室効果ガスの排出削減を図っていくこ とが課題となっています。
※バイオマス
基
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目
標
4
■今後の施策の方向
①再生可能エネルギーの利用促進
甲斐市における再生可能エネルギーの賦存量と利活用の可能性について引き続き調査 研究を進めます。
太陽光やバイオマスなど有望な再生可能エネルギーについては、国や県の助成等を活 用し、市民、市内外の事業者の協力により積極的に普及推進を図っていきます。
②バイオマスの活用推進
甲斐市バイオマス活用推進計画及び甲斐市バイオマス産業都市構想に基づき、市内に 豊富に存在するバイオマスである木質バイオマスや廃棄物系バイオマスを化石燃料に代 わるエネルギーや肥料・燃料等の製品や原料に変換し、公共施設や農業活動等での利活 用を図ります。また、甲斐市バイオマス産業都市構想に掲げた主要事業の実現に向けた 取り組みを強力に推進し、バイオマスを利活用する新たな産業と雇用の創出により、地 域経済の活性化を図るとともに、自立・分散型エネルギーシステムの導入による災害基 盤の強化を図ります。
③地球温暖化の防止
甲斐市の施設等における温室効果ガスの削減を引き続き推進するとともに、市民及び 事業者等を含めた市全域の温室効果ガスの排出削減を推進していきます。
●成果指標
達成目標指標 (平成26年度)現状値 平成32年度目標値 平成37年度目標値
市の施設等における温室効果ガスの
削減率 100% -3%以上 -5%以上
●関連個別計画
計画名 計画期間
甲斐市環境基本計画 平成24年度~平成33年度
甲斐市バイオマス活用推進計画 平成25年度~平成34年度
甲斐市バイオマス産業都市構想 平成27年度~平成36年度